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 写真だより 佐渡発&広島発

 野草や風景を写真で綴るブログです

鯉が窪湿原からの帰り道  

鯉が窪湿原からの帰りは、国道ではなく山の中の渓流沿いを通る県道を走ることにしました。



水が浸み出した場所ではアゲハ蝶が吸水に来ていました。
安全な場所に車を停めて、引き返して撮影することにしました。

夏の暑い日に集団で吸水することが多いため、体温を下げるための行動ではないかと言われています。
人間が熱中症対策として給水するのとは違って、吸い込んだ水をお尻から盛んに排泄しており、そのことからも体温を下げるための給水だと考えられています。
しかし、給水するのがほとんどオスであるために、メスを求めて盛んに飛び回る必要があるオスが、その原動力となるナトリウムなどのミネラルを補給しているという説も有力です。
何れにしても、撮影では花に吸蜜に来たアゲハは盛んに動き回りますが、給水中は一ヶ所にしばらく留まるので撮影はしやすいです。
真ん中の一頭は逃げ遅れて車に轢かれてしまったのでしょう、ぴくりともしませんでした。
カラスアゲハ1





道路脇にキツネノカミソリがたくさん咲いて、カミソリロードになっていました。
キツネノカミソリ1



雄しべが花弁からほとんどはみ出していないのでキツネノカミソリだと思います。
(大きくはみ出していればオオキツネノカミソリ=こちら
キツネノカミソリ5



キツネノカミソリ3



キツネノカミソリ2


花の撮影では、被写体探しが重要です。
特にクローズアップの撮影では、咲き始めの瑞々しく痛みのないものを選ばなくてはなりません。
ピントは基本的には蕊の先、雌しべの柱頭の先か雄しべの葯に合わせます。
何本もある蕊の中から、どの蕊のどこに合わすかによって印象が変わるので、明確に意図して合わす必要があります。
後は背景の処理です。経験上、花選びも重要ですが、背景選びはさらに重要だと思っています。
同じ被写体でも背景によって印象ががらりと変わるからです。
キツネノカミソリ4

モデル撮影でも、スタジオを飛び出してわざわざ遠くまで行って撮影するのは、モデルさんの魅力を最大限に引き出すためです。
野草は移動させることができませんから、撮影者がカメラを移動させることで背景を変えます。ただし、踏み込んではいけないところには踏み込まないよう気を付けなければいけません。



キツネノカミソリを撮影していると、近くにヤブランが咲いていました。
似たような環境を好む両者は一緒に見かけることがよくあります。
ヤブラン1



密集して咲いていたので、同じ花を背景のボケにしてみました。
ヤブラン2







さらに車で移動し、『天空の里』の看板が目に入ったのでそこへ行ってみることにしました。
山深い神石高原町の中でも、更に山深い場所に天空の里と呼ばれる集落「小野」があります。
ここを訪れるのは二度目です。私が名乗る『堅香子庵』はこの集落にある『天徳寺』の和尚から分けていただいた名まえ。
天徳寺の周辺は、春になるとカタクリが咲きます。カタクリの古名が堅香子で、それに因んで和尚はご自身が主宰する仲間の集いを堅香子庵と名乗られています。
普段は庄原のお寺にいらっしゃる和尚が一度天徳寺にもいらっしゃいとお誘いいただいて来たことがあったのです。
和尚とは、私の写真展でお会いしたことがきっかけで私も堅香子庵の仲間入りをさせていただき、佐渡に移住する際に、佐渡の住処を堅香子庵の分庵とさせていただいたのです。


天空の里へ向かう上りで背の高い花が呼び止めました。


フジカンゾウ(藤甘草)-マメ科-

2mはありそうな丈の高い野草で、この仲間の中ではひと際大きく花も目立ちます。
フジカンゾウ2




フジカンゾウ1


道が狭く駐車する場所がなかったので、しばらく行き過ぎて車を停めたわけですが、これが功を奏しました。
いろいろな野草が私を愉しませてくれたのです。






ノササゲ(野大角豆)-マメ科-

同じマメ科の花でも印象は随分違います。
ノササゲ






ハグロソウ(葉黒草)-キツネノマゴ科-

まるでおしゃべりしているように咲いていました。
ハグロソウ1






ゲンノショウコ(現の証拠)-フウロソウ科-

西日本では赤花が一般的ですが、ここは白花ばかりでした。
ゲンノショウコ1






オニドコロ(鬼野老)-ヤマノイモ科-

このように目立たない花は背景が暗い所を選んで浮き立たせてあげます。
オニドコロ1






イヌトウバナ(犬塔花)-シソ科-

目立たない小さな花で、車を走らせていたら気づかない花です。
イヌトウバナ1






ニガクサ(苦草)-シソ科-

イヌトウバナと一緒に咲いていました。ニガクサ、トウバナ、クルマバナなどシソ科の小さな花を咲かせる野草はどれもよく似通っていて同定には手を焼きます。
ニガクサとイヌトウバナ







紅白の水引をイメージして付けられた名まえです。
花の上半分が紅、下半分が白、ツートンカラーの洒落た花ですが、人が立った目線で見ると紅の所しか見えず、普段紅白を意識して見ることはないでしょう。
ミズヒキ1



天空の里まで上がってくると一気に視界が開け100軒ほどの集落が現れます。
かつては小学校もありました。(1984年休校、2001年廃校、木造平屋建ての校舎は今も当時の面影を残しています)




日当たりがよい場所に出ると道路のほとりにコマツナギが群生していました。

コマツナギ(駒繋ぎ)-マメ科-

木本ですが、とても馬を繋いでおけるような木ではありません。
一説には、コマツナギが生えている所では馬がこれを食べて、しばらくの間繋ぎ止めておけるからと言われます。

群生していたので、その中からとびきりフォトジェニックなところを念入りに探して写しました。
コマツナギ1



コマツナギ2






最後は

オミナエシ(女郎花)-オミナエシ科-

ススキ、コマツナギも交じり花野の様相を呈していました。
近頃目につくオミナエシと言えば田舎の庭先に植えられたものばかりなので、こんな自然の姿を目にするとほっとします。
自然の姿と言っても、ほったらかしでは生えません。人が適度に刈り取らなければならない人との共存で成り立っている植物なのです。
オミナエシ1
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