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 写真だより 佐渡発&広島発

 野草や風景を写真で綴るブログです

彼岸花 3  

25日のリベンジで、再び芦田川河川敷へ行ってみました。(27日)

河川敷には思っていた以上に彼岸花がたくさん咲いて、朝日が昇る前に撮影を開始しようと急いで撮影準備をし、
いざ撮影に取り掛かろうとしている所へ、散歩の人が声をかけてきました。
「何を撮影するの?」
「彼岸花です」
「彼岸花なら近くにもっとたくさん咲いているところがあるから、そっちに行った方がいいよ」
「どこですか?」
「教えるからスマホの地図を開いて」
こんな会話をして、場所を教えていただくと、車で3分ほどの場所なので、日の出に間に合うと思い、お礼を言って急いで向かったのでした。



その場所は芦田川の河川敷ではなく、小さな支流沿いの田の土手でした。
ヒガンバナ1



白花もたくさんありました。
撮影していると近所の人に声を掛けられました。
聞くところによると、田の畦などに咲いていたヒガンバナを何年かかけてこの土手に移植されたのだそうです。
白花は九州から取り寄せて植えたとのこと。毎年ヒガンバナの花茎が伸び出す前の9月初めに土手の草刈りをするそうです。
「何にもしないで、撮影だけしに来て申し訳ありません」と私が言うと、
「どうぞなんぼでも撮ってください」と言って家に戻って行かれました。
ヒガンバナ2

こういう嬉しい言葉を聞いて、私が最も意識するのは撮影マナー。
私の撮影マナーが悪ければ、私だけでなく他のカメラマンまで、こんな言葉をかけていただけなくなるからです。




一本の背の高いヒガンバナは、まるで私を主役にしてと言っているかのようでした。
ヒガンバナ4






田の畦から、実った稲穂越しにヒガンバナを狙いました。
ヒガンバナ7





土手を見上げると、ヒガンバナのシルエットが郷愁を誘います。
肉眼ではヒガンバナはもっと明るく、こんな風には見えません。
カメラアイになることで写真的な情景が見えてくるのです。
ヒガンバナ8





今、陽が射したばかりのヒガンバナとまだ日陰のヒガンバナの明暗差でヒガンバナを浮き立たせてみました。
これも肉眼ではこんな風には見えません。肉眼では背後のヒガンバナがもっと明るく見えているのです。
ヒガンバナ9




土手に上がって撮影を続けました。

ヒガンバナは傷みやすい花なので、撮影には注意が必要です。
心地よい並びで、しかも花が傷んでいないシーンを見つけて写します。
ヒガンバナ10





こんなに立派な花を咲かせるのに、結実しないため種で増えることができず、もっぱら、鱗茎(球根)を増やして繁殖していくのです。
彼岸花が生えている場所が農耕地や集落の近くなので、純粋な自生種ではないという説があります。古く中国から半作物として入ってきたのではないかというものです。
中国には結実する彼岸花(2倍体)と結実しない彼岸花(3倍体)の両方があるそうで、日本に入ってきたのが結実しない彼岸花だったのではないかというのです。
彼岸花には毒がありますが、適切に毒抜きの処理すれば食べられるとのことで、田の畦や家の近くに植えておいて、普段は食べないが飢饉などのときに食べる、いわば救荒用に育てられていたという仮説です。
なるほどと、そう思わせるような場所に彼岸花は咲いています。
河川敷に多いのは、人為的に植えたものもあるでしょうが、洪水などによって鱗茎が流されてきたとも考えられます。

食べなくとも、見だけでも美しいヒガンバナ。
ヒガンバナ11





白花は、背後の赤花に重ねることで、強調しました。
ヒガンバナ5




アングルを下げ、背の高い一輪だけに焦点を当て、他は大きくぼかしてみました。
背景に色づいた稲を入れることで、いっそう季節感が出たと思います。
ヒガンバナ6




ちょっと変わった感じの写真も撮っておきました。
ヒガンバナ12

丁度この写真を撮っている時に、目の前の家の人が出てこられて
「いい写真が撮れましたか?」と声をかけてこられました。
この写真を見せると、ちょっと驚いた顔をされました。
「うちの庭に黄色いヒガンバナが咲いているから、撮って行きなさい」

この土手のヒガンバナも植栽と言えば植栽ですが、庭の植栽はどうも私の琴線に触れません。
でも、折角なので撮らせていただくことにしました。
リズミカルな並びでしたが、今一つこのリズムに乗れない私なのでした。
ヒガンバナ13

撮影のお礼を言って帰ろうとすると、「○○町の○○○○の土手には、ここの何倍もたくさんのヒガンバナがありますよ」と教えていただきました。

折角教えていただいたので、そちらに向かってみることにしました。

続きはまた明日!もう少し彼岸花にお付き合いくださいね。


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